日鉄ソリューションズ(NSSOL)|企業ウォッチ

最終更新日:2026/11/02 | 日鉄ソリューションズ(NSSOL)(2327) | 決算期:3月(IFRS)。FY3/27=2026年度
※本ページは会社開示(決算短信・説明資料)と報道に基づく。「試算」は筆者計算、「筆者分析」は筆者の見方であり開示内容ではない。金額単位は億円(百万円を億円に換算・四捨五入)。

サマリー

最新の示唆(2026/11/2、筆者分析):上期は売上1,990億円(+11.6%)・営業利益232億円(+27.0%)で、いずれも上期の過去最高。営業利益は7/30時点の上期見通し215億円を17億円上回り、通期営業利益予想を485→490億円、年間配当を87→89円に引き上げた。売上は見通しを10億円下回ったが、粗利率+1.2ptの改善が効いた。受注高+14%、9月末受注残2,128億円(+18%)と先行指標も強い。ただし上期の上振れ17億円に対し通期の上方修正は5億円にとどまり、下期は保守的(試算)。

事業概要:日本製鉄系のSIer。サービス・顧客業種別に、コンサル&デジタル、産業・鉄鋼、流通・サービス、金融などを手がける。2025/7/1にインフォコム(プロセス製造業向け、ERP「GRANDIT」)を完全子会社化した。

主要指標

項目 値 備考
売上収益 FY2025実績 3,813.4(+12.7%) インフォコムの貢献:2〜4Qで226億円
営業利益 FY2025実績 442.4(+14.9%、11.6%) インフォコムの貢献は10億円(PPA・取得費用△22億円を含む)
FY2026会社予想(11/2修正後) 売上 4,190(据え置き)/営業利益 490/当期利益 324/EPS 177.06円/年間配当 89円(中間44.5円) 7/30時点 4,190/485/323、配当87円。期初 4,170/475/316
上期実績(FY2026) 売上 1,990(+11.6%)/営業利益 232(+27.0%、11.7%)/当期利益 149(+23.7%) 通期営業利益予想に対する進捗47%(会社資料)
中計目標(FY2027) 売上 4,500/営業利益 600(13%)/ROE 13%程度 NSSOL2030ビジョン:営業利益1,000億円
株価 4,136円(2026/10/30終値)。1カ月 +9.3%、3カ月 +5.3%、1年 +11.9%、52週レンジ 3,120–4,653円(試算、Yahoo Finance終値ベース)
時価総額 7,897億円(2026/10/27、マネックス)。試算では約7,570億円(10/30)
PER(予) 24.4倍(10/27、マネックス)。試算では約23.4倍
EV/EBITDA 未確認

投資テーマと論点

  • テーマ:国内のIT需要(DX・モダナイゼーション)、インフォコムとのシナジー(2027年度までに累計約50億円)、AIで開発生産性を20%向上(2027年度)。
  • 論点①中計の営業利益600億円まで、FY2026予想490億円から1年で+110億円が必要(試算)。
  • 論点②9月末受注残は2,128億円(+18%)で、下期売上見通し2,200億円に対するカバー率は56%(前年同期54%)。コンサル&デジタル(官公庁・防衛)が受注を牽引。
  • 論点③親会社(日本製鉄)の資本政策。2026/10/29には信用格付を新たに取得した。

直近の要点:Q2(11/2)は上期過去最高で、通期営業利益を485→490億円に再上方修正、配当を89円に増額。Q1(7/30)に続く2四半期連続の上方修正。決算翌日の反応はこれまで4回とも±5%以内で安定している(試算)。Q2の株価反応は11/3が祝日のため、11/4終値で計測予定。

目次

イベント(過去12カ月)

日付 イベント インプリケーション 株価反応(翌営業日、試算)
2025/10/30 2025年度Q2決算。売上予想を3,570→3,770に引き上げ(インフォコム連結) 営業利益予想は据え置き +0.3%(対TOPIX △0.7pt)
2026/1/30 2025年度Q3決算 予想は据え置き +4.1%(対TOPIX +5.0pt)
2026/4/27 2025年度通期決算(過去最高益)と中計の進捗 計画を上回る +3.5%(対TOPIX +2.5pt)
2026/7/30 2026年度Q1決算。上方修正 — △0.4%(対TOPIX △1.5pt)
2026/10/29 信用格付を新規取得 M&Aや投資に向けた借入余力の確保(筆者推定) —
2026/11/2 2026年度Q2決算。上期過去最高、通期営業利益485→490億円、年間配当87→89円 下期計画は保守的で再上振れ余地(筆者分析) 11/4終値で計測予定(11/3は祝日)

四半期決算(新しい順)

2026年度Q2(上期、2026/4–9月、発表2026/11/2 15:30)

項目 上期実績 前年比 前回見通し(7/30)比
売上収益 1,989.8 +11.6% △10(見通し2,000)
売上総利益 539(27.1%) +17%(+1.2pt) △6
営業利益 232.1(11.7%) +27.0% +17(見通し215)
当期利益 148.6 +23.7% +16(見通し133)
Q2単独(7–9月、試算) 売上1,053/営業利益140 — 上期−Q1で筆者計算

セグメント(上期):ビジネスソリューション1,434億円(+6.2%、試算)は産業・金融が堅調でインフォコム連結効果も。鉄鋼向けは減収、流通・プラットフォーマーは減収。コンサルティング&デジタルサービス556億円(+28.3%、試算)は防衛分野の大型案件が大きく寄与。増益要因は増収+53億円、粗利率改善+24億円(インフォコム率差+12、前年赤字案件の解消+6、官公庁案件・TAM型比率拡大等+6)、販管費等△28億円(会社資料)。

受注:上期受注高2,128億円(+14%、前年のインフォコム受注残取込175億円を考慮した実質は+20%程度)。分野別は産業・鉄鋼925(+113)、流通・PF330(△82、時期ズレ主体)、金融327(+37)、コンサル&デジタル546(+195、官公庁主体)。9月末受注残2,128億円(+18%)、下期売上見通し2,200億円に対するカバー率56%(+2pt)。

ガイダンス:通期 売上4,190(据え置き)/営業利益485→490/当期利益323→324(EPS 177.06円)。上期進捗は売上・営業利益とも47%。還元:年間配当87→89円(中間44.5円・期末44.5円、配当性向50%目安)。その他:9月にAnthropicと戦略的パートナーシップ締結、5月にB-Prostをグループ化、7月にiAutoと資本業務提携。Q&A:未取得(アナリスト向け説明会あり)。

筆者分析:利益の質が良い。増益の主因は粗利率の改善で、官公庁・防衛向け大型案件とインフォコム(高粗利)が効いている。一方、上期の見通し超過17億円に対し通期上方修正は5億円で、下期の営業利益は約258億円と前年下期(約260億円)とほぼ横ばいしか織り込んでいない(試算)。受注残+18%を踏まえると、下期計画は保守的に見える。中計の営業利益600億円(FY2027)には依然として大きな伸びが必要。

株価反応

項目 値
前日終値(10/30) 4,136円
発表日終値(11/2、大引け後発表) 4,097円
翌営業日終値(11/4) 未確定(11/3は祝日。次回更新で追記)

出典:2027年3月期Q2 決算短信、2026年度Q2決算実績・中計進捗、配当予想の修正。

2026年度Q1(2026/4–6月、発表2026/7/30)

項目 Q1実績 前年比
売上収益 936.6 +13.3%
営業利益 92.3(9.9%、試算) +8.8%
当期利益 52.1 +1.9%

ガイダンス:上期 1,980→2,000/営業利益 205→215。通期 4,170→4,190/475→485/当期利益 316→323(EPS 176.52円)。インフォコムの連結効果がある(日経)。Q&A:未取得。

筆者分析:前年Q1はインフォコムを連結する前だったため、増収率には連結効果が含まれる。既存事業ベースの成長率は未確認。

株価反応

項目 値
前日終値(発表前日) 3,985円
発表日終値 3,931円
翌営業日終値(2026/07/31) 3,915円
騰落率(発表日終値→翌営業日、試算) △0.4%
TOPIX代替(1306.T)同期間 +1.1%
対TOPIX相対(試算) △1.5pt

2025年度通期(発表2026/4/27)

項目 FY2025実績 前年比 計画比(Q2修正後)
売上収益 3,813.4 +12.7% +43(計画3,770)
営業利益 442.4(11.6%) +14.9% +12(計画430)
当期利益 308.3 +14.0% +16(計画292)
ROE 11.4% +0.5pt —
年間配当 85円(中間40円・期末45円、配当性向50.4%) — —

受注:3月末の受注残は1,990億円(+15%、+260億円)。翌年度売上の見込み分は1,535億円。FY2026期初予想:売上4,170/営業利益475/当期利益316。新しいオファリングブランド「COREPEAK」を立ち上げ、初年度に100億円規模の新規ビジネスを目指す。

株価反応

項目 値
前日終値(発表前日) 3,680円
発表日終値 3,584円
翌営業日終値(2026/04/28) 3,711円
騰落率(発表日終値→翌営業日、試算) +3.5%
TOPIX代替(1306.T)同期間 +1.0%
対TOPIX相対(試算) +2.5pt

2025年度Q3(9カ月、発表2026/1/30)

項目 9カ月実績 前年比
売上収益 2,754.0 +14.6%
営業利益 309.9 +4.7%
当期利益 211.2 +3.5%

ガイダンス:据え置き(3,770/430/292)。日経は「システム開発好調で4〜12月期の純利益4%増」と報じた。

株価反応

項目 値
前日終値(発表前日) 4,270円
発表日終値 4,083円
翌営業日終値(2026/02/02) 4,252円
騰落率(発表日終値→翌営業日、試算) +4.1%
TOPIX代替(1306.T)同期間 △0.8%
対TOPIX相対(試算) +5.0pt

2025年度Q2(上期、発表2025/10/30)

項目 上期実績 前年比
売上収益 1,783.8 +13.9%
営業利益 182.7 +0.8%
当期利益 120.1 △1.5%

ガイダンス:売上 3,570→3,770(インフォコム連結を反映)。営業利益430・当期利益292は据え置き。

筆者分析:買収の取得費用とPPAで利益の伸びは横ばいとなり、反応も限定的だった。

株価反応

項目 値
前日終値(発表前日) 3,751円
発表日終値 3,878円
翌営業日終値(2025/10/31) 3,890円
騰落率(発表日終値→翌営業日、試算) +0.3%
TOPIX代替(1306.T)同期間 +1.0%
対TOPIX相対(試算) △0.7pt

株価データ:Yahoo Finance チャートAPI(2327.T/1306.T)の日次終値を筆者がダウンロードし試算(sources/yf_2327.json, yf_1306.json, sources/reactions_company.json)。TOPIXは指数の日次データを取得できなかったため、TOPIX連動ETF(1306.T)の騰落率で代替(試算・近似)。決算発表は大引け後のため、初期反応は「発表日終値→翌営業日終値」で計測。

未確認事項

  • 2026年度Q2の株価反応(11/4終値で計測予定)
  • 各四半期のQ&A
  • 既存事業ベース(インフォコム除き)の成長率
  • EV/EBITDA

出典

最終更新日:2026/11/02